「傲慢と善良」を読みながら、読書について考えた夜

読書について考察

今日も何の気なしに夜の1人の時間に本を読んでいて、子育て中の大事な1人の時間になんで読書を選択したんだろうと考える。。。

30代半ば、仕事もそこそこ忙しく、赤ちゃんと小1のパパ。想像していた以上にせわしない。大変とか、つらいとか、ではなく本当にせわしない。

21時に子供が寝て、今23時半、気づけば本を読んで今日が終わる。

久しぶりにまとまって読書でき、ここに自分がいない没頭感を味わえた。

ここにいないというか、ここにいることすら意識しなていないというか。

「無」に近いこの感覚。

程よく疲れてはいるんだけど、頭はすっきりしている。

この状態になれることが分かっているから自然と読書しているんだろうと思った。

文章がうまかったり、人物の設定とかに違和感がないと没頭できる。自分の存在を忘れて、ただただ話の中に入り込める。

あとは僕自身が大人になって、文章で躓くことが少なくなったこともプラス効果であって、

昔だと理解できない描写も、今は想像できて理解が追いつくことが多くなった。

社会に出て揉まれて、悩んで、苦しんで、もがいて、数字を追って、情けなくなって、負けて、勝って、勘違いして、調子乗って、嫌われて、自意識過剰になって、呆れられ、弱点がわかってきて、強みも少し見えてきて、自分を少し客観視できるようになった今日この頃。

仕事したくない日も多いけれど、読書をする上では無駄じゃなかったかなと思うと、少し救われた気分になる。

 

目の前で娘が寝ていて、こんなことをぼおっと考えている夜。

なかなかステキじゃないか、笑

辻村深月著「傲慢と善良」について

読んだ本も少し紹介。

タイトルにもなっている「善良」と無意識な「傲慢」をあわせ持った現代人の生きづらさ、それに対する気づきと解放の物語でした。婚約した男女の話なので恋愛小説でもあります。

僕自身は自分の戒めとなる考え方がたくさんありました。出てくる人たちそれぞれにタイプが違う人物像が凝縮されていて、自分の知り合いの顔を思い浮かべることも度々ありました。苦手な人がいっぱい出てきた。自覚している自分自身の嫌いな価値観もいっぱい。笑

作家さんはこんな洞察力があってどんな感じで生きているんだろうと、少し怖くなるくらい人の描写が秀逸でした。

若い人から中年まで、状況は違っても共通項として持っている生きづらさの根源。

「自己評価の高さと相反する自己肯定感の低さ」

「認めてしまったら自分を否定してしまう、憧れ」

「良い人ではあるけれど、物事を前に進められない弱さ」などなど

傲慢と善良をアンバランスに持つ僕たちが無意識で持っていた性質を言語化し他人や自分自身への理解が深まる本でもありました。

以上。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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